2022.11.08

高速から道の駅に寄っても乗り直し料金が発生しない!? ETC2.0「賢い料金」社会実験を試してみた

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ゲートを通過するだけで高速料金が精算できる利便性から、いまや90%以上の人が利用しているという「ETC」。とりわけ従来モデルからより進化した「ETC2.0」をみなさんはご存じでしょうか? ETC2.0にはさまざまなメリットがあるのですが、なかでも高速道路から道の駅に寄ってふたたび高速に戻っても乗り直し料金を払う必要がないという特典があるとか……!! その真相を探るべく、ブログスタッフ4人で噂のETC2.0限定「賢い料金」社会実験を試してきました。

 

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先日の出張時、高速道路の出口を間違えてあやうく遅刻しそうになった佐藤です。間に合ってよかった……。

 

さて、ゲートを通過するだけで高速道路料金をキャッシュレス精算ができる便利さから、いまや90%以上の人が利用しているという「ETC」。 そのなかでも従来モデルから進化した「ETC2.0」をみなさんはご存じでしょうか? より正確な渋滞情報や災害支援情報などさまざまなサービスが受けられるのに加え、近ごろでは高速道路から道の駅に立ち寄り、ふたたび高速に戻っても乗り直し料金を払う必要がない特典(?)まであるというではありませんか……!! その実際の使い勝手を探るべく、ブログスタッフ4人で噂のETC2.0限定「賢い料金」 社会実験を試してみました。

 

なお、「賢い料金」は、高速道路の休憩施設の不足解消に向けた社会実験。国土交通省によると、国内には休憩施設同士の間隔が25km以上離れている空白区間が約100区間もあるのだとか。これを半減することを目指し、2022年10月時点で全国23カ所の道の駅を対象に「一時的に高速道路を降りても、対象の道の駅に寄り再度進入すれば降りたことにならず、乗り直し料金を払う必要がない」という制度をはじめたのです。今後もさらに6カ所が追加されるそう。

 

そんな「賢い料金」の利用条件は以下の通り。

 

▲2014年以降に発売されたメルセデス車両なら、ETC2.0車載器がほぼ標準装備されています。ご不明な場合はセールススタッフまでお問い合わせください

▲ポイントは、国道側から道の駅に進入しないといけないこと。また一時退出と再進入は同一インターチェンジで2時間以内に済ませること

今回わたしたちが向かったのは群馬県佐波郡玉村町にある道の駅 玉村宿。関越自動車道の花園ICからスタートし、高崎玉村スマートICを一時退出、道の駅に立ち寄り、同じく高崎玉村スマートICから再進入、高崎ICでゴールという道順です。とはいえ本当に成功するんでしょうか。正直スタッフみな半信半疑ながらも、いざ出発!!

▲高速道路を一時退出、再進入しても請求金額がこの額ならば実験成功!

▲実験のおともはメルセデス・ベンツC200 AVANTGARDE。最新車両なのでもちろんETC2.0搭載車です

▲花園ICからほどなく関越道上に掲げられた「乗り直し 料金据置」の文字。信じていいんですよね? ドキドキ(笑)

▲高崎玉村スマートICに近づくにつれ道の駅のアピールがすごい。

▲高崎玉村ICを出るとディスプレイに料金表示が。すでに880円徴収されちゃってますけど〜?

▲しつこいようですが、道の駅への進入は国道側からが条件です

そんなこんなで花園ICよりおよそ20分、下り間違いがないくらい高速道路上で「ETC2.0 乗り直し 料金据置」を猛アピールされたせいもあり、無事に目的地の「道の駅 玉村宿」に到着しました。

道の駅 玉村宿は、国道354号の群馬県佐波郡玉村町にあり、玉村の観光やイベント、お天気、道路状況などがチェックできる情報発信センターをはじめ、新鮮な地元の新鮮野菜やお肉、お惣菜、おみやげ、加工品など玉村町の特色のある商品を取りそろえた直売所、さらには地場産食材を使用したラーメン、かつ丼、カレーなどの「たまむらグルメ」が楽しめるレストランが併設されています。 実験とはいえ、ただ通り過ぎるだけではもったいないので、取材を言いわけに道の駅を楽しむことに。 一目散に向かったのは、情報発信センターでも直売所でもなくレストラン。さっきお昼ごはんを食べたばかりなのに……男性陣はまだ食べ足りなかったようです(笑)。

▲「何食べる?」とウキウキでメニューを選ぶ岩崎と大森

「3時のおやつでも食べるのかな?」と思いきや、チョイスしたのは群馬県山地粉を用いたオリジナル麺と、上州麦豚の自家製チャーシューが添えられた「新軍配山ラーメン」。さらに新鮮な国産のジャガイモを贅沢に使用した「上州麦豚コロッケ」。あれ、さっきランチ食べましたよね……? 熊山と佐藤は残念ながらお腹いっぱいでひと口ずつ味見しただけでしたが、ラーメンは濃厚な見た目に対してクドすぎず、玉村町産玉ねぎのアクセントが絶妙でした。岩崎と大森にいたっては「ラーメンは2杯頼んでも良かったね」とまさかのコメント。

▲左から、玉村町の「軍配山古墳」から名付けた 新軍配山ラーメン(780円)と上州麦豚コロッケ(110円)。コロッケはできたてアツアツでお肉とジャガイモのバランスもよく、風味がとても濃かったです

もちろん食べてばかりではありませんよ。レストランの隣にあった、「情報発信センター」では玉村町を紹介するDVD上映をチェックしたり、周辺地域の観光情報やお天気情報、道路交通情報などもカクニン。できれば玉村町内も観光したかったのですが……今回のミッションは「2時間以内」に高速道路に再進入しなければいけないので我慢です。残念。

▲道の駅マップのほかにも、町の情報誌や近隣施設のリーフレットが充実

▲これまた定番(?)のスタンプラリー。玉村町のシンボルのバラがあしらわれています

▲直売所の上州牛と上州麦豚。毎月第3土曜日は特売日としてさらにお買い得になるそうです

▲地場野菜、お肉のほかに、地元のゆるキャラ「たまたん」や「ぐんまちゃん」グッズも。

施設内には、他にもキッズスペースや清潔感のある赤ちゃんの授乳・おむつ替えスペースもあり、お子さま連れで立ち寄っても安心だなと感じました。また駐車場内にはEV急速充電スタンドも設置されていたのでEQシリーズの充電も可能です。 さて、名残惜しいですがそろそろ出発して高速道路に再進入せねばなりません。はたして「賢い料金」は適応されるんでしょうか? ドキドキの結果は……。

▲に、にひゃくはちじゅうえん?

あれ、880円+280円=1160円と160円オーバーでまさかの実験失敗? 読者のみなさんになんと説明したらよいのかと車内で言いわけを考えていると、ベテラン岩崎から「一時的に徴収されただけかも。後で請求明細を見てみれば?」とのアドバイス。後日、明細をチェックしてみると……。

▲道の駅には1時間も滞在していなかったんですね。なぜあんなに焦っていたのか

乗継調整として880円+120円=1000円とあらたまっていました。よかった~、実験成功です! あとから発覚したことなのですが、料金所の料金表示器やETC車載器には、ETC2.0車を対象とした割引後の料金は表示されないようで、後日カード会社などから請求される際に、割引が適用となるのでした。この記事も没にならず、ひと安心(笑)。

 

当初「道の駅での滞在時間が2時間では足りないのでは?」と終始気にかけていましたが、実際には1時間も滞在しておらず、それでいてしっかり休憩ができ気分転換にもなったので、長いドライブ中に道の駅に立ち寄れるのはとても有意義だと感じました! これから全国で導入が増え、利用時間も拡大することを期待したいですね。

 

今回は短い距離でしたが、長距離運転ではサービスエリアやパーキングエリアの間隔が大きく離れていると、ドライバーの負担が大きく疲れてしまいますよね。 そういったときはぜひこの制度をお試しください。メリハリある休憩やおいしい食事、おみやげのお買い物が追加料金いらずでできちゃいますよ。

 

(佐藤真知)

<プロフィール>

佐藤真知(さとう・まち)

メルセデス・ベンツ江古田ショールームの受付&事務を経て、このたびブログ編集部に配属。趣味はカメラと野球観戦。店舗SNSを担当していた経験を活かし、みなさまにメルセデスの魅力をより知っていただけるよう、日々精進いたします。

 

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