2023.12.07

【スタッフ愛車紹介】トラブルは日常茶飯事…だけどレトロ感がたまらない【メルセデス・ベンツ190E 2.6】

お店・スタッフ

メカニックスタッフ 中野

メルセデス・ベンツのメカニックがプライベートで乗っているクルマ、気になりませんか? なにせメルセデスに精通したプロの愛車ですからね。並々ならぬこだわりがあるに違いない。大好評の宮園輸入車販売のスタッフ愛車紹介シリーズ。第5回はメルセデス・ベンツ中野の若手メカニックから、今ではなかなかお目にかかることが少ない「メルセデス・ベンツ 190E 2.6」です。

 

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最近上司に運転をほめられ、少し調子に乗っている佐藤です。

 

さて、大好評の宮園輸入車販売のスタッフ愛車紹介シリーズ。なにせメルセデスに精通したプロたちの愛車ですからね。みなさんも気になるのではないでしょうか? 第5回目は、中野店サービス部・技術課(メカニック)から杉浦州(しゅう)さんの愛車、「メルセデス・ベンツ 190E 2.6」です。

▲坊主頭がトレードマーク、今年入社5年目の杉浦州さん(27歳)

190Eは、1982年にメルセデス・ベンツ初のDセグメントとして発表され、後継のCクラスが登場する1993年まで12年に渡って生産されたモデル。「190E 2.6」は1987年から設定されたグレードで、シリーズで唯一直列6気筒エンジンを搭載しているのが特徴。

 

クルマの話の前に、杉浦さんがメカニックを志した理由を教えてください。

 

「父がバイク屋さんに勤めていたこともあり、バイクを直しているのを子供ながらにワクワクしながら見ていたのが原体験です。具体的にメカニックを目指そうと決めたきっかけは実家近くの自動車専門学校の文化祭。バイクやクルマに関わる仕事って面白そうだなと」

 

バイクが身近な存在だったかと思いますが、なぜバイクではなくクルマ業界へ?

 

「僕、工具マニアなんです(笑)。バイクも好きですが、クルマのほうが大きい分たくさん工具をつかえて楽しく仕事できるんじゃないかなと思って」

 

では、工具に相当こだわりが?

 

「そうですね。当社には工具の支給制度がありますが、僕は入社当初から自分の工具を使っていました。支給される工具でも基本的な整備はできますが、同じ用途の工具でも長さやグレードなどの違いがあったり、何かあった時の予備だったり…あと物欲が昂じて色違いでも買っちゃったりもします。ただ、最近は工具も値上げされているので、あれこれ買うのは控えなきゃなと思っているところです」

▲こだわりがつまっている工具コレクションの一部。とてもきれいに整理されていて、こだわりを感じさせます

仕事でやりがいを感じる時は?

 

「メカニックはお客様と接する機会がほとんどないんですが、セールスマンやサービスアドバイザーを通して『お客様がすごく喜んでいらした』という報告を聞くと、自分の作業で喜んでくださる方がいるんだなと嬉しくなりますし、モチベーションがあがります」

 

感謝の気持ちなどフィードバックがあると嬉しいですよね。わかります。

 

▲整備中は職人の顔に変身。真剣そのものです

さて、杉浦さんが190E 2.6を購入したきっかけは?

 

「以前、同僚の神戸君が乗っているC250(https://www.miyazono-importedcars-sales.jp/blog/c250/)を所有していたんですが、故障もなく快適すぎるのが逆に物足りなくって。そんな時下取車として入庫した190Eに一目惚れしてしまい、会社にお願いして購入しました。今のメルセデスは全体的に丸みがある印象ですが、190Eは外観が全体的にカクカクしている『ザ・メルセデス』って雰囲気がカッコいいなって! あと、ボディカラーも含めてあまり他では見かけないのも魅力です」

▲ボディカラーはツヤがある濃紺のミッドナイトブルー

年式や燃費は?

 

「1992年式で、3年ほど乗っています。燃費はあまり計算していなくて」

 

いわゆるヤング・クラシック・メルセデスの位置づけになると思いますが、整備は相当大変なのでは?

 

「確かに現行モデルより部品が手に入りにくかったりと整備は大変です。ただ、最新のクルマのほとんどはコンピューター診断で不具合箇所を教えてくれるので、ある程度勉強すればできてしまう。その点、190Eは勉強することばかり。結果的に低年式のクルマが入庫したときでも、自分のクルマの整備で学んだ技術や知識が活きてくるんですよね」

▲メーターは当然デジタルではなくアナログ。懐かしいカセットデッキとゲート式ATシフトがレトロ感を演出します

▲最近でこそあまり聴かなくなってしまったようですが、カセットテープも積まれていました

外観以外のお気に入りポイントを教えてください。

 

「ドアの閉まる音だったり、シートのかけ心地ですね。うまく説明できないんですが、現行のメルセデスではなかなか味わえない良さがあります」

▲凹凸のあるテールランプはヤング・クラシック・メルセデスならでは

困ったことやトラブルなどはありますか?

 

「交差点の真ん中でエンジンが止まってしまったり、急いでいる時に限ってエンジンがかからないとか…トラブルは日常茶飯事です。『今日は止まらなかった』と胸をなでおろしたり、『次はいつ止まるんだろう!?』とハラハラしたり、運転するたびに感情のジェットコースターを楽しんでいます(笑)」

 

トラブルを楽しみに変えてしまうとは、ポジティブ!

 

「あとは、エアコンの不具合ですね。今年の夏は特に暑かったのでしんどかったです」

 

尋常じゃない暑さでしたもんね…。愛車の190Eで遠出したことは?

 

「最近、栃木県の宇都宮に行ってきました。餃子だけ食べてすぐ帰るという弾丸日帰り旅だったんですが、万が一途中で動かなくなったらその場に置いて帰る覚悟で行きました(笑)。同僚には『電車で行きなよ』と言われたんですけど、どうしても高速道路に乗りたくって!」

 

高速道路で止まったりしないんですか!?

 

「一般道だと低速でストップ・アンド・ゴーを繰り返すせいもあって止まってしまうことがあるんですが、高速道路は停止することがないせいか止まらないし調子がいいんですよ」

 

扱いは大変そうですが、それに勝る楽しみがあるんですね。

▲取材当日はトラブルもなく動いてくれてました

今ではなかなかお目にかかることが少ないとはいえ、まだまだこの年式のユーザー様は多くいらっしゃるはず。低年式車の整備もメルセデス・ベンツ中野のサービス工場に任せていただければ安心ですね。本日はありがとうございました。

▲ムードメーカー的存在の杉浦さん。カメラを向けるとポーズをとってくれます

(佐藤真知)

●プロフィール
佐藤真知(さとう・まち)
メルセデス・ベンツ中野サーティファイドカーセンター ショールームの受付&事務を経て、ブログ編集部に配属。趣味はカメラと野球観戦。クルマの免許取りたて初心者ならではの目線でメルセデスの魅力をお届けできたらと思います。憧れのメルセデス車両はGクラス。

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