電気自動車(EV)は購入時に国や自治体から補助金を受け取ることができます。加えて、購入後に納める税金も優遇されていることから、「EVは、ガソリン車/ディーゼル車よりも維持費が安い」と言われます。しかし実際のところどうなのか?EVとガソリン車/ディーゼル車では維持費がどのくらい変わってくるのかを宮園輸入車販売のスタッフに教えてもらいました。
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購入時の免税以外にもメリット大のEV
最近試乗した某EVの完成度の高さに驚き、これから出てくるEVにも期待している高橋です。
2026年7月、3代目にフルモデルチェンジしたCLAとCLAシューティングブレーク。EVモデルとしては「CLA 250+ with EQ Technology」と「CLA 200 Shooting Brake with EQ Technology」が設定されています。実際、本ブログのスタッフからも「多くの問い合わせが入っています」と聞きます。EVに対する注目度がますますアップしていることがうかがえます。
▲EVモデルも用意される新型CLA
すでにヨーロッパで公開され、日本への導入も予定されている新型GLCもまたEV専用モデルになります。
そんななか、「次に買うクルマはEVにしてみようか」と考えている人もいると思います。EVは、購入時に国から(居住地によっては自治体からも)補助金が交付されることも、多くの方のEV購入の動機になっています。
あわせて、購入時の税金が減免されるため、購入時の諸費用がガソリン車やディーゼル車(ICE)よりも安くなることも魅力です。ICEもエコカー減税(新車購入時の自動車重量税の減免)の対象になりますが、年々、適用基準が厳しくなっています。一方、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)は購入時の自動車重量税が免税になります。
例えば、車格が似たGLAとEQAを比較すると──
■GLA 180 Urban Stars(ガソリン車):4万9200円(軽減なし)
■GLA 220 d 4MATIC Urban Stars(ディーゼル車):4万9200円(軽減なし)
■EQA 250+(EV):免税
──とEQAがかなりお得になります。
「EVのメリットは購入時だけでなく、購入後にもあるんです」と話すのは、メルセデス・ベンツ武蔵野の澤村雅人さん。では、具体的にどのようなメリットがあるかを教えていただきました。
▲メルセデス・ベンツ武蔵野 セールス担当の澤村雅人さん
車検時の自動車重量税の税額が優遇される
澤村さん(以下、澤村):一般的に、自動車重量税は車検時に次回車検までの税金を納めます。乗用車なら2年分。しかしEVの場合、購入から3年後に訪れる初回継続車検時も自動車重量税が免税となります。なお、2度目の継続車検は『エコカー(本則税率)』が適用されます。
■継続車検時の自動車重量税額(乗用車)
| 車両重量 | エコカー (EVの初回車検時) |
エコカー (EVの2回目車検以降) |
エコカー外 | ||
| (本則税率) | 右以外 | 13年経過 | 18年経過 | ||
| 軽自動車 | 免税 | 5000円 | 6000円 | 8200円 | 8800円 |
| 0.5トン以下 | 5000円 | 8200円 | 11400円 | 12600円 | |
| 〜1トン | 10000円 | 16400円 | 22800円 | 25200円 | |
| 〜1.5トン | 15000円 | 24600円 | 34200円 | 37800円 | |
| 〜2トン | 20000円 | 32800円 | 45600円 | 50400円 | |
| 〜2.5トン | 25000円 | 41000円 | 57000円 | 63000円 | |
| 〜3トン | 30000円 | 49200円 | 68400円 | 75600円 | |
上の表は乗用車の自動車重量税額をまとめたもの。EQAの車両重量は1980kg(パノラミックスライディングルーフ装着車は2010kg)なので、区分は『〜2トン』になります。GLAもガソリン車、ディーゼル車ともに区分は「〜2トン」。継続車検時の自動車重量税は次のとおりです。
【初回継続車検】
■GLA 180 Urban Stars(ガソリン車):3万2800円
■GLA 220 d 4MATIC Urban Stars(ディーゼル車):3万2800円
■EQA 250+(EV):免税
【2回目の継続車検】
■GLA 180 Urban Stars(ガソリン車):3万2800円
■GLA 220 d 4MATIC Urban Stars(ディーゼル車):3万2800円
■EQA 250+(EV):2万円
澤村:また、EVは自動車税もお得になります。自動車税は毎年4月1日時点での所有者が納めるもので、排気量によって税額が決まります。EVにはグリーン化特例が適用され、新車登録した翌年の自動車税が概ね75%減税されます。
■自動車税額(乗用車)
| 総排気量 | 税額 |
| 軽自動車 | 10800円 |
| 1000cc以下 | 25000円 |
| 1000cc超1500cc以下 | 30500円 |
| 1500cc超2000cc以下 | 36000円 |
| 2000cc超2500cc以下 | 43500円 |
| 2500cc超3000cc以下 | 50000円 |
| 3000cc超3500cc以下 | 57000円 |
| 3500cc超4000cc以下 | 65500円 |
| 4000cc超4500cc以下 | 75500円 |
| 4500cc超6000cc以下 | 87000円 |
| 6000cc超 | 110000円 |
上の表は乗用車の自動車税額をまとめたものです。しかしここでひとつ疑問が生じます。排気量という概念のないEVの税額はどうなるのでしょう。実は、EVは1000cc以下の税額が適用されることになっています。そのため自動車税額は2万5000円。そして新車登録した翌年はグリーン化特例により、概ね6250円になります。
▲EQAをはじめとするEVは、自動車税を計算する際に「1000cc以下」の区分が適用される
澤村:そして、自動車税には「重課」という制度があります。ガソリン車は新車新規登録から13年超、ディーゼル車は新車新規登録から11年超で概ね15%重課になりますが、EVは重課の適用外です。
ちなみにGLAの自動車税は
■GLA 180 Urban Stars(排気量1331cc):3万500円
■GLA 220 d 4MATIC Urban Stars(排気量1949cc):3万6000円
になります。
電気代は、ガソリンや軽油の半分以下
▲メルセデス・ベンツのEVは普通充電と急速充電に対応
クルマのランニングコストで大きな割合を占めるのが、燃料代。燃料代は燃費や乗り方、メンテナンスなど、さまざまな要因で変わってきます。今回はカタログに書かれたWLTCモード燃費を例に、年間1万km走行する人の燃料代を計算してみました。燃料単価はガソリン(ハイオク)が175円/L、軽油を155円/Lに設定しました。
■GLA 180 Urban Stars(燃費16.2km/L):約10万8000円
■GLA 220 d 4MATIC Urban Stars(燃費18.1km/L):約8万5600円
EVも乗り方や気温、さらに充電方法や充電の時間帯によって年間の電気代は大きく変わります。EQAやEQBなど比較的コンパクトなEVを例にすると、宮園輸入車販売の正規ディーラーでは自宅で充電できる場合、年間1万kmの走行だと電気代は4万円代前半と案内しているそう。
澤村:ガソリンや軽油の代金より電気代が安くなるのは、深夜電力を活用できるからです。電力会社はさまざまな料金プランを用意していて、その中に電力消費が少なくなる深夜帯の電気料金が安くなるものがあります。この時間帯に充電することで、ガソリンや軽油よりも維持費を抑えることができるのです。
▲自宅駐車場などに普通充電用ウォールユニットを設置できるとEVの利便性がさらに高まる
とはいえ自宅でEVに充電するためには充電ユニットが必要です。メルセデス・ベンツ純正の充電用ウォールユニットは本体価格が5万5000円。そして標準的な工事費の目安が10万〜20万円となるそう。
2度目の継続車検まで受けた場合、新車購入時を除く自動車重量税の納税は2回、自動車税は5回納税することになります。税金と燃料代(EQAは年間4万1000円で計算)の合計額を計算すると次のようになりました。
■GLA 180 Urban Stars(ガソリン車):75万8100円
■GLA 220 d 4MATIC Urban Stars(ディーゼル車):67万3600円
■EQA 250+(EV):33万1250円
EVの維持費はガソリン車やディーゼル車の半額以下であることがわかります。
エンジンがないからエンジンオイルの交換は不要
▲機能を制限することで消費電力を抑制し、走行可能距離を伸ばすこともできる
澤村:税金や燃料代の影に隠れがちですが、メンテナンス費用も見逃せません。EVはエンジンを積んでいないので、エンジンオイルの交換・補充やオイルフィルターの交換が必要ありません。また、減速エネルギーを使ってモーターで発電する回生ブレーキを使用しているため、摩擦ブレーキのブレーキパッドが摩耗しづらいという特徴があります。
GLAの場合、エンジンオイルの充填量は
■GLA 180 Urban Stars(ガソリンモデル):5.1L
■GLA 220 d 4MATIC Urban Stars(ディーゼルモデル):6.5L
メルセデス・ベンツの新車購入時は3年間の走行距離無制限の保証プログラム「メルセデス・ケア」が備わっているため、エンジンオイルを含む消耗部品の交換・補充を無償で行えます。そしてメルセデス・ケアの保証期間が終了した後も定期交換部品の交換・補充や消耗部品の交換・補充を新車登録後35ヵ月〜59ヵ月の期間、または総走行距離7万5000kmに達するまで継続して行う「メンテナンス プラス」(有償)に加入することもできます。
EVの場合は、新車登録日より5年間、または走行距離10万kmのいずれか先に達するまで、一般保証およびメンテナンス保証などを提供する「EQケア」が備わります。そしてEQケア終了後も2年間、法定点検や定期交換部品/消耗部品の交換・補充などのメンテナンスが受けられる「EQ メンテナンスプラス」(有償)も用意されています。
エンジンを搭載したクルマとは違う静粛性や加速感が味わえ、維持費もお得なEV。興味がある人はぜひ宮園輸入車販売のスタッフに相談してみてください。
(高橋 満)
※記事は2026年8月時点の内容です。最新の情報はディーラーまでお問い合わせください。
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