人のたたずまいで「後ろ姿」はどこか神秘的で、はかなさも感じさせます。それはクルマも同じ。美しいリアスタイルは人々を魅了し、視線を釘付けにします。クルマの後ろ姿で大きな印象を与えるのがテールランプ。ここではメルセデス・ベンツの人気モデルのテールランプを紹介します!
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人もクルマも、後ろ姿はミステリアス
カッコいいクルマが街を走っていると、つい後ろ姿を目で追ってしまう高橋です。
ヨハネス・フェルメールの「絵画芸術」、パブロ・ピカソの「後ろ姿」、ドミニク・アングルの「グランド・オダリスク」、菱川師宣の「見返り美人図」…。洋の東西を問わず、後ろ姿をテーマにした芸術作品は多数あります。
SNSが登場してからは、旅先で手を引っ張る彼女の後ろ姿を撮った写真(@muradosmann)がバズったのを見たことがある人も多いはず。
私は書店で偶然目にしたハナブサ・リュウ氏の『BACK』(1996年発行)という写真集に一目惚れして即購入。30年近く経った今でも所有しています。女性の後ろ姿のモノクロ写真だけを収録した作品はとても美しく、なかなか手放すことができません。

▲暗がりに浮かび上がるテールランプは、クルマに独特の表情を与えてくれます
そんな私はクルマもリアスタイル=「後ろ姿」が好き。暗がりの中にたたずむクルマの後ろ姿はミステリアスだし、日中でも凛とした姿はカッコいいですよね。そして何より後ろ姿は運転中、追い抜かれた際に目にする姿。後ろから急に現れて、遠ざかっていくクルマを見ると、絶対的な強さ(速さ)を思い知らされます。
それだけ後ろ姿はクルマの印象を決める重要な要素。中でもテールランプはクルマの後ろ姿を象徴する存在です。近年、メルセデス・ベンツのテールランプは、凝ったデザインのものが増えています。それを可能にしているのがLEDとライトガイド(導光レンズ)です。

▲EQE SUVのリアスタイル。テールランプの中で光が渦を巻いたり、左右のテールランプを繋いでいる一文字の光を放っているのが、LEDからの光を導いているライトガイド
厚肉のライトガイドは加工の自由度が高く、複雑な3次元形状も表現できるため、印象的なリアスタイルがデザインできるようになったのです。
今回はテールランプのデザインにフォーカスしてメルセデス・ベンツのモデルを見ていきましょう。
メルセデス・ベンツの代表モデルのテールランプを公開!
■メルセデス・ベンツ Eクラス

▲メルセデス・ベンツ Eクラス
1946年にW136型が登場して以来、常に革新的な技術を取り入れてきた、メルセデス・ベンツの中核を担うモデルがEクラス。2024年1月にデビューしたW214型も全グレードが電動化され、プラグインハイブリッドもラインナップするなど、先進的な機能が数多く搭載されています。
そんなEクラスのテールランプには、スリーポインテッドスターをイメージした2つのLEDランプが配置されます。メルセデス・ベンツのプレミアムモデルらしいエレガントなのテールランプは、走り去る姿を思わず目で追ってしまいます。
■メルセデス・ベンツ Cクラス

▲メルセデス・ベンツ Cクラス
横長の逆三角形デザインが採用されたCクラスのテールランプ。三角形を横に貫くLEDは外に行くほど太くなり、ワイド感が強調されています。

▲テールランプ内はCをモチーフにした立体的な造形となっている
テールランプの中は緻密なデザインで奥行き感が表現されました。横一文字のLEDを上下に覆うように配置された薄いレンズはCクラスの「C」がモチーフになっています。
■メルセデス・ベンツ GLC

▲メルセデス・ベンツ GLC
2代目GLCのテールランプも逆三角形のデザインになっていますが、厚みのあるボディの中だと相対的に薄く見えて、全体的にシャープな印象があります。テールランプ内のLEDは2分割の横長形状に。そしてLEDの下に立体的なグラフィックが施されています。

▲シンプルな灯りがスタイリッシュな印象を与える
夜は横長のLEDが淡く浮かび上がり、ミニマルなデザインに様変わりします。個人的にテールランプは光った時にシンプルさが際立つのがカッコいいなと思います。昼と夜でまったく違う印象が楽しめるのはいいですね。
■メルセデス・ベンツ GLCクーペ

▲メルセデス・ベンツ GLCクーペ
流線型のクーペスタイルが与えられたGLCクーペのテールランプは、逆三角形型を採用しているのはGLCと共通ですが、内部のデザインは大きく変えられました。

▲細いラインをあしらいGLCとは異なる印象にデザインされている
三角形の下端に沿うように細いラインが光るテールランプは、クーペらしいシャープでスピード感のある印象があります。
■メルセデス・ベンツ EQS/EQE

▲メルセデス・ベンツ EQS SUV
ラグジュアリーEVであるEQSとEQEのテールランプは、立体的ならせん形状のレンズで先進的なイメージが演出されました。このようなデザインができるのも、LEDと導光レンズでデザインの自由度が広がったから。初めてこのデザインを見た時は本当に驚きました。

▲メルセデス・ベンツ EQE
そしてEQSやEQEなどの電気自動車(EV)は、左右のテールランプをつなぐ横一文字のライトバンド(光の帯)が設けられているのが特徴。この演出がEVらしいラグジュアリー感とクリーンさを感じさせてくれます。

▲メルセデス・ベンツ EQB
ちなみにEQBのテールランプデザインはGLBのイメージと共通性がある上下段構造になっていますが、ライトバンドが設けられることで、かなりイメージが違う都会的な雰囲気を感じさせてくれます。
■メルセデスAMG GTクーペ

▲メルセデスAMG GT 4ドアクーペ
メルセデスのスポーツモデルであるGTクーペのテールランプデザインはとても印象的。水平に配置された薄いテールランプは横への広がりを感じさせ、GTクーペのボリューム感のあるリアスタイルを強調しています。内部の3つのランプから伝わってくるドット感はクラシカルな雰囲気と未来感が共存しているように感じます。
夜の高速道路を走っていてこのライトがあっという間に小さくなっていく光景を想像すると…ただただ屈服するしかありません。圧倒的な存在感がありますね。
個人的にはEQSやEクラスの複雑なテールランプのスタイルを見た時の衝撃が大きかったですが、潔さを感じるGTクーペのシンプルなテールランプが好きです。みなさんはどのテールランプが好きですか?
(高橋満)
高橋満(たかはし・みつる)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経て1999年にエディター/ライターとして独立し、自動車、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。最近はゴルフに興味が出てきていて(まだデビュー前ですが)、Eクラスステーションワゴンのようなラゲッジが広くて快適に移動できるクルマに興味津々。
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