輸入車はブランドのアイデンティティを浸透させるため、車種のエクステリアデザインを統一させる傾向があります。それゆえにパッと見ただけでは判別しにくいケースがあるのも事実。そこで今回はメルセデス・ベンツの中でも特に見間違えやすいモデルをピックアップし、見分け方をご紹介します。
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エクステリアは似ていても提供する価値はそれぞれ
ライターの萩原です。
現在メルセデス・ベンツで販売している車種は、本体をはじめメルセデス・AMG、マイバッハを含めると公式ホームページ上では54車種となっています。これほど車種ラインアップが充実している輸入車ブランドは他にありません。
メルセデス・ベンツは、コンパクトカーのAクラスからミニバンのVクラスまで、多彩なボディタイプを用意するフルラインアップメーカーです。ブランドの統一感をはかるため、デザイン面では共通した部分が多いのも特徴と言えるでしょう。
ここではフルラインアップメーカーゆえ、パッと見ただけでは見分けがつきにくいモデルを比較し、内外装の違いだけでなく各モデルが提供する価値についてご紹介しましょう。
CクラスセダンとEクラスセダンの違いとは
まず紹介するのは「Cクラスセダン」と「Eクラスセダン」です。現在販売中のCクラスセダンは2021年6月、Eクラスセダンは2024年1月に日本市場に導入されました。ISGと呼ばれるマイルドハイブリッドシステムそしてプラグインハイブリッドシステムを搭載し、全モデルで電動化されています。
▲Cクラスセダンのフロントデザインは台形のグリルにより安定感を演出
▲Eクラスセダンのフロントデザインは逆台形グリルとヘッドライトでワイド感を強調
Cクラスは1982年に登場した「190クラス」がルーツ。動力性能や快適性、安全性などあらゆる面において欧州Dセグメントと呼ばれるカテゴリーでベンチマークとされているモデルです。一方、Eクラスは1946年に登場したW136型以来、常に時代に先駆けた革新的な技術を採り入れることで、世界のプレミアムセダンのベンチマークとなり、世界で累計1,600万台以上販売台数を誇るメルセデス・ベンツの中核をなすモデルです。
エクステリアデザインではフロントマスクに注目しました。
CクラスのヘッドライトはSクラス譲り。上下方向に薄く、エッジの効いたクールなデザインを採用しています。また緩やかな多角形グリルの中央にスポーティな印象を与えるスリーポインテッドスターをレイアウト。
一方、Eクラスはフロントのヘッドライトとグリルをつなぐブラックパーツが、ハイグロス仕上げで、メルセデスの電気自動車を想起させる先進的なデザインを採用しています。また、3Dデザインのフロントグリルは、中央のスリーポインテッドスターがグリルと一体化。シングルルーバーや周囲を縁取るクロームサラウンドなど特徴的なデザインとなっています。
▲CクラスセダンのサイドビューはFRらしいフォルムが特徴
▲Eクラスセダンはさらにルーフラインが長くなり優雅さが加わっている
続いてエクステリアで注目したのは、リアのコンビネーションランプです。
Cクラスは、三角形で横に長い特徴的なデザインの、分割型リアコンビネーションランプを採用し、ワイドでシャープに魅せるデザインとなっています。一方Eクラスのリアコンビネーションランプは、夜間だけでなく日中でもスリーポインテッドスターのモチーフが認識できる特別なデザイン。左右のリアコンビネーションランプは中央でつながることにより、よりワイドさを強調しています。
▲Cクラスセダンのリアビュー
▲Eクラスのリアビュー
続いてはインテリアデザインです。
Cクラスのインテリアは、フラッグシップモデルであるSクラスのデザインを受け継ぎながら、Cクラスらしいスポーティさをプラスしています。ダッシュボードは上下二分割され、上部は翼のような形状に航空機エンジンのナセルを思わせる丸みを付けた横長の新デザインの角形エアアウトレットによりスポーティさを演出。
インストルメントパネル下部には大きなインテリアトリムがあしらわれており、センターコンソールからダッシュボードへと途切れなく続いています。メーターパネルには12.3インチの大型コクピットディスプレイ。センター部には6度ほど運転席側に傾けた縦型11.9インチのメディアディスプレイを採用しています。
▲Cクラスセダンのインストルメントパネル
▲Eクラスセダンのインストルメントパネル
一方Eクラスのインテリアは、大きなトリムパネルがダッシュボード中央にまで伸び、センターディスプレイが表面上に浮かんでいるようなデザインを採用しています。
「MBUXスーパースクリーン(助手席一体型ディスプレイ)を搭載している場合、大型ガラス面は、センターから助手席までひろがります。ガラス面の上側の輪郭に沿ってエアコンの吹き出し口であるエアアウトレットのノズルバンドが収められており、キャビン中央と左右両脇のエアアウトレットをつないで一体化するのです。
CクラスとEクラスでボディサイズを比べると、
・C200スポーツ
全長4785×全幅1820×全高1435mm
ホイールベース 2685mm
・E200
全長4960×全幅1880×全高1470mm
ホイールベース2960mm
となっています。
▲Cクラスセダンのリアシート
▲Eクラスセダンのリアシート
ホイールベースの275mmという差の多くは、リアシートの居住性に費やされていて、Eクラスはショーファーカー(オーナーが運転せずに移動するためのクルマ)としても位置づけられていることがわかります。また、CクラスではAMG C63 Sパフォーマンスのみが採用している高級素材のナッパレザーを、EクラスではエントリーグレードのE200でもオプションで選ぶことが可能です。
CクラスとEクラスはボディサイズの大きさの違いだけでなく、歴史の違いも感じることができます。Eクラスは約80年に渡ってメルセデス・ベンツの中核モデルを担ってきた歴史があり、メルセデス・ベンツの哲学が最も感じられるモデルと言えるのかもしれません。
GLCとGLCクーペの違いとは
現在人気の高いSUVですが、メルセデス・ベンツはGLCとGLEに、SUVと(SUV型の)クーペという2タイプを用意しています。ここではプレミアムミドルサイズSUVのGLCとGLCクーペについてご紹介しましょう。現在販売しているGLCは2023年3月。そしてGLCクーペは2023年11月に日本市場に導入されています。
▲GLCのフロントビュー
▲GLCクーペのフロントビュー。ほとんど違いは見当たらない
まずボディサイズです。
・GLC220d 4MATIC
全長4725×全幅1890×全高1640mm
ホイールベース2890mm
・GLC220d 4MATICクーペ
全長4765×全幅1890×全高1605mm
ホイールベース2890mm
GLCクーペのほうが全長で40mm長く、その一方で全高は35mm GLCのほうが高くなっていて、GLCクーペがワイド&ローのフォルムとなっています。
▲GLCのサイドビュー
▲GLCクーペのサイドビュー。Dピラーの傾斜が緩くなっている
一般的にスタイリッシュなエクステリアデザインのクーペは、空力性能を向上させるため、リアガラスの角度がなだらかになる結果、後方視界が悪くなりがちです。しかしGLCクーペは、リアガラス面をできる限り大きくすることで、視界の悪化を防ぎ、クリアな後方視界を確保しています。さらに、クーペはラゲッジルームの容量確保も難しいのですが、GLCは560Lを実現しているのに対して、GLCクーペも545Lとほとんど変わらないのが特徴です。
全幅1890mmというボディサイズのGLC/GLCクーペですが、取り回しの良さの指標となる最小回転半径はGLC/GLCクーペともには5.5m(AMGラインパッケージ装着車などは5.1m)と同サイズの国産SUVよりも圧倒的な取り回しの良さを誇っています。
▲GLCのラゲッジスペース
▲GLCクーペのラゲッジスペース。容量も開口部の広さもまったくスポイルされていない
このようにGLCとGLCクーペを比較するとメルセデス・ベンツは、スタイルの違いによってユーティリティに違いが出ないようにユーザーオリエンテッドで開発されていることがわかります。また、空力性能を比較するとGLCがCd値0.29に対して、GLCクーペは0.27。このエアロダイナミクスの高さにより燃費性能はWLTCモードでGLC220d 4MATICは18.1km/L。対してGLC220d クーペ4MATICは18.2km/Lとやや上回っています。
ボディサイズの大きなSUVのGLC。華やかに見えるエクステリアデザインのGLCクーペでもユーティリティや燃費性能はまったくデメリットはないようです。
・GLAとGLBの違いとは
▲GLAのフロントビュー
▲GLBのフロントビュー
メルセデス・ベンツのSUVの中で人気なのがGLAとGLBです。同じFF(前輪駆動)のプラットフォームを採用している両車ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
まずボディタイプを比較してみましょう。それぞれ──
・GLA200d 4MATIC
全長4445mm×全幅1850mm×全高1605mm
ホイールベース2730mm
・GLB200d 4MATIC
全長4605mm×全幅1845mm×全高1700mm
ホイールベース2830mm
──となっていて、全長160mmとホイールベース100mmの延長によりGLBは3列シートのレイアウトが可能です。
▲GLAのフロントスタイル
GLBのフロントスタイル
ボディサイズを見てもGLAはGLBに対して全幅が5mmワイド、かつ全高は95mm低くなっており、クーペのようなワイド&ローのフォルムが特徴です。これに対してGLBはGクラスを彷彿させるスクエアなボディデザインを採用し、最低地上高も200mmと本格的。
GLAはアバンギャルドさを強調しているのに対して、GLBは悪路走破性の高さを強調しており、同じSUVタイプのモデルといっても、かなりキャラクターが異なっているのです。
▲GLAのリアスタイル
▲GLBのリアスタイル
取り回しの良さの指標となる最小回転半径は、GLA 200 d 4MATICが5.3mなのに対してGLB 200 d 4MATICは5.5m、とGLAのほうが取り回ししやすくなっています。その一方で、最低地上高はGLAの190mmに対してGLBは200mmを確保しており、オフロードだけでなく、街中での段差にも気遣うことなく運転することができるのが魅力です。
GLAとGLBは街中からアウトドアまで幅広く使うことができるコンパクトSUVです。GLAでも十分ユーティリティの高さを発揮しますが、大きな荷物を積んだりするなどシートアレンジの多彩さを求めるならばGLBのほうにさらなる余裕があると言えます。
今回は、3タイプの比較を行いました。すべてのモデルはそれぞれ優れた魅力をもっています。さらに詳しく知りたいという方は、宮園輸入車販売のスタッフにお問い合わせください。
(萩原文博)
萩原文博(はぎはら・ふみひろ)
AJAJ会員。大学在学中から中古車情報誌の編集部にアルバイトで参加。卒業後は編集者として企画立案し、ページ製作を行う。2006年からフリーランスエディター/ライターとして独立。2015年からは、新車カタログ本製作を担当し年間200台以上の新車試乗・撮影を行っている。
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