新車を扱う販売店では、購入前に試してみたいというお客様の為に試乗車が用意されています。そういった試乗車というのは、その後どうなるのか気になりませんか。そんな疑問を解消するために、メルセデス・ベンツ西東京 サーティファイドカーセンターで、試乗車のゆくえについてたずねてみました。
──────────────────
過去に国産車のデモカーアップの中古車を購入したことのあるライターの萩原です。
当時新車では諸費用を含めた乗り出し価格が500万円以上と到底手が出ませんでした。しかしデモカーアップの中古車は、走行距離わずか470kmで150万円以上安く、憧れのクルマを手に入れることができました。
中古車購入を検討している方の多くは、高品質な中古車をリーズナブルに手に入れたいと思っているのではないでしょうか。そこでご紹介したいのが、デモカーアップ(※編注:宮園輸入車販売ではデモカーとは試乗車を指します。以下同)の認定中古車を購入するという方法です。私も国産車で経験したことがありますが、走行距離が少なく、正規ディーラーの認定中古車なので、保証もバッチリ。なおかつ価格は新車より大幅にリーズナブルというのがデモカーアップの認定中古車の特徴です。
今回は、デモカーアップの車のメリット、デメリットをメルセデス・ベンツ西東京 サーティファイドカーセンターの中村幸平さんにお聞きしました。
この日ショールームに展示されていたデモカーアップの車は2024年式のメルセデス・ベンツA200d。メルセデス・ベンツのエントリーモデルとなるAクラスですが、取り回ししやすいサイズと高出力と低燃費を両立した2Lディーゼルターボエンジンを搭載する人気のモデルです。ボディカラーもデジタルホワイトという人気色、しかも登録からわずか半年。走行距離は480kmと、ほぼ新車といえる高コンディションの中古車です。さらに人気のAMGラインパッケージを装着するなどオプション装備も充実していて、車両本体価格568万円、諸費用込みの乗り出し価格は598万円と新車で購入するよりかなりリーズナブルになっています。
キズも全然見当たらず、新車のようですね!
中村:ショールームに展示してあるので、新車のように見えますが、よく見ていただくとバンパーなどに小傷があり、そういった点が価格にも反映されています。もちろん、お客様にはきちんとご説明いたします。
さっそくですが、中村さんにデモカーアップの車のメリットについてお聞きしました。
中村:デモカーアップの車の魅力は、新車よりリーズナブルなこと。そしてご成約から納車までの期間が短いこと。この2点がデモカーアップの車の特徴でありメリットです。先ほどご覧いただいたA200dは、弊社(宮園輸入車販売)の新車販売店試乗車として活躍していました。
中村:登録して1年経つと、値落ち幅が大きなクルマでは100万円以上も下がってしまいます。それが2年、3年と経過すればさらに価格はリーズナブルになり、購入しやすくなります。外装のキズや内装の傷みはお客様と相談して修理するかどうかを決めています。エンジンなどの駆動系やエアコンなどの電装系は、認定中古車のルールにのっとって最大100項目の点検・整備を行い、2年間走行距離無制限の保証がつきますので、安心して乗って頂けると思います。
新車に近いコンディションのクルマもあるデモカーアップの車。購入するお客様はどのような方なのかをお聞きしました。
中村:デモカーアップの車を購入するお客様の8割くらいは、リピーターが多いのが特徴です。
一度購入するとその魅力に惹かれて何度も購入してしまうというデモカーアップの車。こういったクルマを見つけやすいタイミングや試乗車で気に入った仕様だった場合、予約することもできるのでしょうか。
中村:デモカーアップの車がサーティファイドカーセンターの店頭に並ぶのは、決算期にあたる3月や9月頃が多くなります。一般的な中古車と同じようにこういったデモカーアップの車も一期一会の商品なので、常に情報収集されている方が出会える可能性は高くなると思います。
試乗車を気に入ったという場合でも、購入の予約は受け付けておりません。そのクルマが認定中古車として店頭に並ぶかは分かりませんし、店頭に並ぶまでは価格が決まっておりませんので、そういったお話はお受けしていないんです。
なるほど。どうしても欲しくなったら常に中古車情報をチェックするしかないんですね。それにしても一度でも購入すると、リピーターになってしまうほど魅力的なデモカーアップ車。メリットばかりを聴いてきましたが、一体デメリットは何かと中村さんにお聞きしました。
中村:中古車全般に言えるデメリットは、ボディカラーや搭載するエンジン、オプションなどの仕様を新車のように選べないこと。そして車検期間が短くなることが挙げられます。したがって、個性的なボディカラーやAMGのようなスペシャルモデルが認定中古車として店頭に並ぶケースは少なくなります。また一度登録しているクルマなので車検期間は短くなりますが、その短縮された分は価格に反映されています。
つい最近まで世界的な半導体不足などによって、新車の納期遅延が発生していました。現在では解消されていますが、急なトラブルなどによってクルマを買い替えなければならないケースはあります。そういったときに、新車よりも低価格で、コンディションの良いデモカーアップの認定中古車は非常に魅力的だと言えるでしょう。
また、2024年6月にメルセデス・ベンツ認定中古車の保証制度が変更され、新車登録から10年未満の対象車種は走行距離無制限、2年保証となりました。この認定中古車プログラムの拡充によって、メルセデス・ベンツへの敷居が低くなり、お求めやすくなりました。メルセデスは高嶺の花だと思っていた方も、一度デモカーアップの車を検討されてみてはいかがでしょうか。
(萩原文博)
萩原文博(はぎはら・ふみひろ)
AJAJ会員。大学在学中から中古車情報誌の編集部にアルバイトで参加。卒業後は編集者として企画立案し、ページ製作を行う。2006年からフリーランスエディター/ライターとして独立。2015年からは、新車カタログ本製作を担当し年間200台以上の新車試乗・撮影を行っている。
関連記事その他の記事
-
「認定中古車は中古車相場に比べてなぜ高いのか」あらためて考えてみる
「認定中古車は中古車相場に比べてなぜ高いのか」あらためて考えてみる
記事を検索
カテゴリーから探す
-
車種、モデル
-
購入ガイド
-
パーツ・アクセサリー
-
カーライフ
-
イベント・雑学
タグから探す
- EV7
- Q&A4
- アウトドア・キャンプ2
- お役立ち14
- カーナビ1
- カブリオレ1
- カルチャー1
- グルメ12
- コーティング1
- コラボ3
- コレクション6
- スポーツ2
- セールススタッフ3
- タイヤ1
- ドライブ12
- トレンド11
- バッテリー2
- ファイナンスプラン1
- メカニックスタッフ3
- メルセデスミー2
- モータースポーツ2
- リモコンキー1
- レンタカー1
- 中野9
- 中野サーティファイドカーセンター3
- 保証2
- 保証プラス2
- 保険3
- 冬対策・雪対策2
- 夏対策1
- 宮園輸入車販売2
- 所沢BRセンター1
- 新型車6
- 来店予約2
- 武蔵野2
- 点検整備1
- 石神井3
- 純正部品1
- 西新宿7
- 西東京5
- 西東京サーティファイドカーセンター4
- 見積1
- 試乗車3
- 認定中古車13
- 豊島サービスセンター3
- 購入相談4
- 雑学8