メルセデス・ベンツはエンジン車、BEVいずれもSUVのラインアップが充実しています。その中で、異彩を放つのがEクラスとCクラスに設定されているオールテレイン。ステーションワゴンベースのクロスオーバーモデルです。SUVのカテゴリーに属するオールテレインですが、全高が低いのが特徴です。ここでは最新モデルであるEクラスのオールテレインについて詳しく紹介します。
──────────────────
立体駐車場に対応した車高でも悪路走破性は抜群

▲ブラックのホイールアーチカバーがE-220d 4MATICオールテレインの特徴
ライターの萩原です。多くの都心生活者同様、私も集合住宅に住んでいて車選びの際には予算以上にボディサイズに制約があります。現在人気のSUVの多くは全高1,550mmを超えてしまっており、泣く泣く諦めています。
多くの方が、悪路を走る機会がないため、もはやファッションアイテム的人気と言っても過言ではないSUV人気ですが、みなさんの中にも私と同じようにSUVはほしいけれども、駐車場に高さ制限があり諦めているという方もいると思います。
しかし諦めるのはまだ早い。
実はメルセデス・ベンツには、SUV譲りの高いアイポイントとロードクリアランス(最低地上高)とステーションワゴンの実用性を兼ね備えたクロスオーバーモデルがあるのです。それが、EクラスとCクラスに用意されている「All-Terrain(オールテレイン)。今回は国内外メーカーを見渡しても貴重なクロスオーバーモデルであるオールテレインについて紹介します。
「All -Terrain(オールテレイン)」とは直訳すると“すべての地形”。これはクロスオーバーモデルらしいどんな路面状況でも走行可能な高い走破性を備えているという意味です。メルセデス・ベンツ初のクロスオーバーモデルとして「E-220d 4MATICオールテレイン」は2017年9月に日本市場に導入されました。

▲前後バンパー下部のシルバークロームライドガードでタフギア感を演出
当時Eクラス4番目のボディタイプとして導入されたE-220d 4MATICオールテレインは、SUV譲りの高いアイポイントとロードクリアランス、ステーションワゴンの実用性を兼ね備えたクロスオーバータイプ、最低地上高はステーションワゴンより+25mmの140mmを確保しながら全高1495mmと、一般的な駐車場に入るボディサイズにおさめたモデルでした。

▲Eクラスでディーゼル+4WDのパワートレインを選べるのはこのオールテレインのみ
E-220d 4MATICオールテレインは、可変トルク配分型四輪駆動システム「4MATIC」をはじめ、スイッチ操作ひとつで、エンジンやトランスミッションの特性を切り替える「ダイナミックセレクト」の中に専用の「オールテレインモード」を追加。このモードでは、トランスミッションがオフロードモードに切り替わるのをはじめ、マルチチャンバーエアサスペンションの「エアーボディコントロール」が時速35km以下の速度で車高を20mm高くし、雪道や悪路での走破性を高めます。
これは、35年以上にわたるメルセデスブランドのSUV開発の歴史の中で蓄積したオフロード技術を採用し、オールラウンドな走行性能を実現しています。

▲2LディーゼルターボエンジンにはISGと呼ばれるモーターを装着し走行&燃費性能を向上
現在、最新モデルとなる新型のE-220d 4MATICオールテレイン(ISG搭載モデル)は2024年3月に登場。ボディサイズは全長4960mm×全幅1890mm×全高1495mmと先代モデルより幅が30mm広くなった程度。また最低地上高は145mmとなり、オールテレインのセールスポイントである、高い地上高と乗り降りしやすいというSUVの特徴と一般的な駐車場に入るボディサイズは継承されています。

▲フロントグリルはメルセデス・ベンツSUVモデルに共通2本フィンデザインを採用
新型のE-220d 4MATICオールテレインは、Eクラスの伝統と先進性を融合した最新のデザインを取り入れた外観に、メルセデスのSUVモデルに共通する2本のフィンをあしらったラジエーターグリルをはじめ、前後バンパー下部のシルバークロームライドガードやブラックのホイールアーチカバーを採用することにより、クロスオーバーモデルらしいタフギア感を強調しています。

▲E-220d 4MATICオールテレインのインテリア。助手席のディスプレイはオプション
インテリアは、大きなトリムパネルがダッシュボード中央まで伸びていて、外観上独立しているセンターパネルはこのトリムのくぼんだ表面上に浮かんでいるように見えます。さらにオプション設定の「MBUXスーパースクリーン(助手席一体型ディスプレイ)を搭載した場合、大型ガラス面がセンターから助手席まで広がる先進的なデザインとなります。

▲オプションのレザーエクスクルーシブパッケージ装着車のインテリア
シートの座面やバックレストの表面には貝殻の有機的な美しさからヒントを得たステッチが施されています。標準のレザーARTICO仕様では、各パネルに精緻な縦方向のうねを形作る仕上げが施されています。またレザーエクスクルーシブパッケージ選択時の本革(ナッパレザー)シートは、キルティングとパーフォレーションを施したシートの形をなぞるダイヤモンドステッチとなり、一段と室内空間の高級感を高めてくれます。
Eクラスでディーゼル+4WDをえらべるのはこのオールテレインだけ
搭載されているパワートレインは、最高出力197ps、最大トルク440Nmを発生する2L直列4気筒ディーゼルターボエンジンに、短時間ながら最大で23ps、205Nmのブーストが可能な電気モーターのISGを、エンジンとトランスミッションの間に配置しています。

▲オフロード走行時に卓越した走行性能を発揮するオールテレインモードを搭載
組み合わされるトランスミッションは、9Gトロニックと呼ばれる9速ATで、駆動方式は前述した4MATICを採用。現在Eクラスのディーゼルエンジン搭載車で唯一4WDを選べるのがこのE-220d 4MATICオールテレインのセールスポイントでもあります。
運転支援機能も左右のヘッドライトにデジタルライト(ウルトラハイビーム付)を標準装備するなど最新鋭のシステムですし、テレマティクスサービスの「Mercedes me connect」で「安心・安全」と「快適」を提供します。
車両本体価格は、E-220d 4MATICオールテレインが1098万円。C-220d 4MATICオールテレインが867万円。なお、C220d 4MATICオールテレインには2024年10月に限定100台の特別仕様車、C220d 4MATICオールテレイン ナイトスタイルが車両本体価格979万円で販売されています。

▲ラゲッジルームの容量は5人乗車時で615L。最大で1830Lまで拡大する
ナイトスタイル特別装備として、外観では随所にブラックアクセントを施した「ナイトパッケージ」や19インチホイールを標準装備。インテリアでは、通常モデルに未設定の上品な色合いの「レザーARTICO マキアートベージュ/ブラック」、細やかな模様の立体的なアクセントがシンプルな高級感を演出する「メタルウィーブインテリアセンタートリム」を採用。快適装備として、フロントシートにはヒーター機能を含むベンチレーターをはじめリアシートにもヒーター機能。「パノラミックスライディングルーフ」、そしてBurmester3Dサラウンドサウンドシステムも標準装備しています。
予算に合わせて新車だけでなく中古車の購入でも、宮園輸入車販売株式会社の経験豊富なスタッフが的確なアドバイスをしてくれます。オールテレインが気になった方がいらっしゃれば、一度販売店に足を運んでみてください。
(萩原文博)
萩原文博(はぎはら・ふみひろ)
AJAJ会員。大学在学中から中古車情報誌の編集部にアルバイトで参加。卒業後は編集者として企画立案し、ページ製作を行う。2006年からフリーランスエディター/ライターとして独立。2015年からは、新車カタログ本製作を担当し年間200台以上の新車試乗・撮影を行っている。
関連記事
その他の記事
記事を検索
カテゴリーから探す
-
車種、モデル
-
購入ガイド
-
パーツ・アクセサリー
-
カーライフ
-
イベント・雑学
タグから探す
- EV9
- Q&A4
- アウトドア・キャンプ2
- お役立ち13
- カーナビ1
- カー用品1
- カブリオレ1
- カルチャー1
- グルメ12
- コーティング1
- コラボ3
- コレクション6
- スポーツ2
- セールススタッフ3
- タイヤ1
- ドライブ12
- トレンド11
- バッテリー2
- ファイナンスプラン2
- メカニックスタッフ3
- メルセデスミー2
- モータースポーツ2
- リモコンキー1
- レンタカー1
- 中野9
- 中野サーティファイドカーセンター3
- 保証4
- 保証プラス3
- 保険2
- 冬対策・雪対策2
- 名車名鑑2
- 夏対策1
- 宮園輸入車販売4
- 所沢BRセンター1
- 新型車11
- 来店予約2
- 武蔵野2
- 歴史1
- 残価設定ローン1
- 点検整備1
- 石神井4
- 純正部品1
- 西新宿7
- 西東京6
- 西東京サーティファイドカーセンター4
- 試乗車3
- 認定中古車15
- 豊島サービスセンター3
- 購入相談3
- 車検1
- 雑学11