2025.07.24

運転疲れを激減させる”オートクルーズコントロール”のススメ

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ロングドライブは楽しいものですが、あまりに長距離・長時間ともなると集中力が切れてしまうもの。せっかく目的地にたどり着いても気力体力ともにヘトヘトで楽しめないなんて本末転倒ですよね。そこでオススメしたいのがオートクルーズコントロールの積極利用です。「ハンドル周りにボタンやレバーが付いてるけど、一度も使ったことがない」という人も少なくないのでは? そこで今回は、メルセデス・ベンツのACC「ディストロニック」の基本的な使い方をレクチャーします。

 

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かつて北米でのドライブ旅行で、オートクルーズコントロール(以下、ACC)の快適さに目覚めてしまった熊山です。

 

なにせ広い国土に、まっすぐなフリーウェイがどこまでも伸びているアメリカ合衆国。それでいてスピード違反にはしっかり厳しい、とあらば制限速度65マイル(104km/h)ていどで黙々と走り続ける忍耐力が求められます。

 

これはしんどい。

 

そこで役に立ったのが件のACC。ご存知のとおり走行中ONにすれば、アクセルを踏まずとも設定したスピードを維持してくれる機能です。

 

ACC自体は1950年代からある技術ですが、1990年代後半には前方を走る車両との間隔をキープしてくれるアダプティブクルーズコントロールが登場し、さらに2000年代初頭から2010年代にかけてから車線をはみ出すと警告したり、ハンドル操作を自動でおこなうキープレーン機能が加わり、現在の自動運転に近いACCが完成しました。

 

しつこいようですが、これが本当に楽ちん。断続的な渋滞はもちろん、前のクルマが急にスピードを落としても、ブレーキ&アクセル操作はクルマ任せなのでイライラしないのです。精神衛生上とっても有効なので、あまねくドライバーが使うべき!とすら思います。

▲メルセデス・ベンツのアクティブディスタンスアシスト・ディストロニックの操作部分(下側)

メルセデス・ベンツの車両でも名前こそ違えどACCと同じ機能を備えています。それが「ディストロニック」。現在は先進の安全機能をそなえた「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック」(以下、ADAディストロニック)へと進化しています。しかし、「ハンドル周りによくわからないボタンやレバーが付いてて謎」という方も少なくないのでは?

 

というわけで今回はADAディストロニックの使い方を簡単に解説いたしましょう。なお、操作パネルはすべて2025年時点のモデル、右ハンドルを参照しています。

 

・ADAディストロニックをON

ADAディストロニック機能をONにする方法から。まずはアクセルを踏んで巡航したい速度や、周囲の交通の流れに乗ることができる速度までスピードをあげます。多くの場合は80km/hから100km/hの間になるかと思います。なるべく交通の流れに乗れる速度域まであげておくとよいでしょう。

 

任意の速度までスピードがあがったら、ハンドルにあるSET+/SET−ボタンを押します。これで設定完了。

▲SET+/SET−を押し込むと、現在の速度をキープ

ADAディストロニックがONになると、MBUXディスプレイ上にもステータスが表示されます。あわせてアクティブステアリングアシスト機能や、ステアリングインターベンション機能といったレーンキープにまつわる情報も表示されます。

▲ADAディストロニックON時のMBUX表示例。ディスプレイ上部は、左から制限速度、設定速度、現在の速度、アクティブステアリングアシスト機能、ステアリングインターベンション機能のアイコン

・スピードの調節

もっとスピードをあげたい/下げたい場合はSETボタンを指でなぞります(スワイプ)。速度をあげたい場合は下から上へ、逆に下げたい場合は上から下へという具合です。一度のスワイプで1km/hごと、連続スワイプで5〜10km/h調節できます。

 

また、SET+/SET−ボタンをポチポチと押すと1km/h単位で細かく、長押しすると10km/h単位で大きく、それぞれ調節できます。

▲スマホでいうフリック操作で速度調整

・車間距離の調整

先行車両との車間距離をもっと詰めたい/広げたい場合は、操作パネル左上の🚗🚗ボタンを押します。押すごとに4段階で車間距離が変化します。

▲車間距離を変えたい場合は左上のボタンを押す

・ADAディストロニックOFF

ACCを解除したい場合はブレーキを踏むか、右下CANCELボタンを押します。

▲右下のCANCELボタンでADAディストロニックを解除

・ふたたびADAディストロニックON

Stop & Go対応車では渋滞時に完全にクルマが停止しても、一定時間内なら自動で再加速しますが、それを過ぎるとADAディストロニックがOFFとなるため、再度ONにしないといけません。また自分でブレーキを踏んだり、CANCELボタンを押して一時解除した場合も、右上のRESボタンを押すことで、直近の設定速度まで復帰することができます。

▲右上のRESボタンで再スタート

以上がADAディストロニックの基本操作です。まとめます。

 

もちろん操作に応じてMBUXに現在のADAディストロニックのステータスが逐一表示されます。その他、ご不明な点がありましたら宮園輸入車販売のセールススタッフまでご遠慮なくお問い合わせください。ぜひ、みなさんもADAディストロニックを使いこなして、快適なドライブをお楽しみあれ。

 

(熊山准)

プロフィール

熊山准(くまやま・じゅん)

中古車情報誌『カーセンサー』(リクルート)編集部を経て、ライターとして独立。クルマに限らずおもちゃ、家電、ガジェットなどモノ全般が大好物。現在はライフワークの夕焼けハントが嵩じて東京と沖縄で二拠点生活中。いま欲しいメルセデス車はAクラスセダン

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