メルセデス・ベンツすべてのモデルに共通しているのは、圧倒的な走行性能の高さと乗り心地の良さです。そんなメルセデスの各モデルには、走行シーンやドライバーの気持ちに合わせてクルマのキャラクターを変える装備が搭載されているのはご存じでしょうか。今回はそんな「ダイナミックセレクト」について紹介します。
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エンジンや運転支援システムの特性を切り替える
ライターの萩原です。先日、東京から九州・鹿児島まで往復2800kmのロングドライブに行ってきました。
高速道路がメインですが、路面コンディションの悪いシーンや峠のような勾配やカーブのキツいシーンもあり、ひとくちに「高速道路」と言っても様々な状況があるんだなと実感しました。こうした場合に合わせて、クルマのキャラクターを変更できる装備が、メルセデス・ベンツには搭載されていることをご存じでしょうか。

▲ダイナミックセレクトで標準的なのがエコ、コンフォート、スポーツそしてインディビデュアルの4つのモードを設定するタイプ
それが「ダイナミックセレクト」です。
ダイナミックセレクトとは、路面や走行状況に応じてドライブモードが切り替えられる機能のこと。ひとたびモードを変えるとエンジンやトランスミッション、サスペンション、ステアリング、運転支援システムの特性ががらっと変わり、結果走りが変わるのです。
多くの車種では「エコ」「コンフォート」「スポーツ」、そしてドライバーの好みに応じて調整できる「インディビジュアル」の4モードが用意されています。さらに一部の車種にはより多くのモードが設定されています。では、主な走行モードを紹介しましょう。
・コンフォートモード
標準の設定で、バランスよく燃費効率にも優れたモードです。エンジン停止後、4時間以内に再始動した場合は、直前に選択していたモードで起動します。
・ECOモード
燃費重視の出力コントロールやシフトポイントを選択するモードです。さらにシートヒーターやクライメイトコントロールの出力も最適に制御するなど、低燃費に徹した設定です。
・スポーツモード
ダイレクトなステアリング特性、スポーティな出力曲線とシフトポジションが選択され、アイジリティ(機敏)とダイナミズムを高めるモードです。AIRMATICサスペンション装着車では、サスペンションが固めの設定となります。
・スポーツ+(プラス)モード
スポーツモードに比べて、よりスポーティな出力曲線とシフトポジションが選択され、ダイナミックな走行を実現します。AIRMATICサスペンション装着車のサスペンションはさらに固めの設定となります。
・インディビデュアルモード
エンジンやトランスミッションなど各パラメーターを個別に設定することにより、ドライバーの好みや走行スタイルにきめ細かく対応するオリジナルのモードです。

▲GLS450のダイナミックセレクトは、CURVEとオフロードモードを設定
・CURVEモード
カーブで車体が外側に傾くロール現象を大幅に低減するモードです。タイトコーナーの続く峠道から高速道路などの緩やかなカーブまで、常に安定したドライブフィールとハンドリングを実現します。このCURVEモードは、マジックボディコントロールまたは、E-ACTIVE BODY CONTROL装備車両のみ利用可能です。
・オフロードモード
オフロード走行時の安定性と走破性を重視したモードです。エンジン出力は抑え気味となり、サスペンションは凹凸のある路面の接地性を高めるため柔らかめの設定となります。
・オフロード+(プラス)モード
オフロードモードよりさらに高い悪路走破性能を発揮するモードで、SUVの中でもON&OFFROADパッケージ装着車のみで利用可能です。
・レースモード
AMGモデルのみに設定されたサーキットでの走行に適したモードです。トラクションコントロールなどがすべてOFFとなるサーキット走行専用モードのため、公道では使用しないでください。
・スリッピーモード
冬の凍結路など滑りやすい路面に適したモードです。

▲プラグインハイブリッドのAMG E53には電気を管理するモードを採用。
・電動モード
一部のプラグインハイブリッドモデルに採用されたモードです。エンジンを使用せず、電気モーターや回生エネルギーを使用して走行するモードです。
・バッテリーレベルモード
一部のプラグインハイブリッドモデルに採用されたモードで、バッテリーの充電レベルをキープしながら走行します。
上記のモード以外にもGクラスには、3つのディファレンシャルロックのいずれかを作動させた場合または、通常より2倍以上の駆動力を発揮するオフロード用低速ギアのローレンジを選択した場合に有効となる「Gモード」を設定してます。

▲G63 AMGには究極のオフロード性能を発揮するGモードを採用。
このオフロードモードは、シャーシの調整式ダンパーとステアリング、アクセル特性を変更し、不要なギアシフトを回避することにより、最適なコントロールと最大限の悪路走破性を確保します。
ドライブモードによって、駆動システムとトランスミッションのレスポンス、ステアリング特性、サスペンション の減衰特性、サウンドなど、主要なパラメーターが変更可能です。
ドライバーの気分や走行シーンに合わせて、変えられる「ダイナミックセレクト」ですが、車種によってより多彩なモードから選ぶことができるというのは、ホスピタリティの高いメルセデスブランドらしい運転する楽しさの提供と言えるでしょう。

▲AMGモデルの中には日本屈指のサーキットコースに合わせたモードも設定。
これまでダイナミックセレクトを触ったことがないという方は、次にドライブする際にはぜひ操作してみてください。これまで体験できなかったメルセデス・ベンツの新しい魅力を感じることができるかもしれません。また車種によって利用できる走行モードは異なりますので、詳しくは取り扱い説明書をご覧下さい。
(萩原文博)
萩原文博(はぎはら・ふみひろ)
AJAJ会員。大学在学中から中古車情報誌の編集部にアルバイトで参加。卒業後は編集者として企画立案し、ページ製作を行う。2006年からフリーランスエディター/ライターとして独立。2015年からは、新車カタログ本製作を担当し年間200台以上の新車試乗・撮影を行っている。
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